KBS京都ラジオ ほっかほか 噺の朝ごはん(放送内容テキスト)
♪「笑福亭こうへいのほっかほかラジオ。KBS京都がお送りしています。」
笑福亭:ほっかほか 噺の朝ごはーん。
さて、ほっかほか噺の朝ごはんのコーナーでございます。さあ今朝はどのようなお話でしょうか。
中村:はい、今日は「自分でつかえる喜びを感じてほしい。」
「視覚に障害のある人が音声で読める商品情報を提供」という話題です。
笑福亭:はい、便利ですよね。
中村:そうでしょうね。
笑福亭:あの、やっぱり細かいこと。説明書ではないですけども、書いてありますけども。
やはり視覚に障害のある方っていうのは、そういう文字が読めませんのでね。
それをそういう音声でお知らせというか、情報ですから、提供していただけると。そんな便利なことはないと思います。
中村:ほんとに。
笑福亭:お話しを、NPO法人えー、うぃす?
中村:うぃすたりあぶっくですね。
笑福亭:「うぃすたりあぶっく」、全部ひらがなでかいてあります。
うぃすたりあぶっくの藤本明成さんにお聞きいたしましょう。
もしもし。おはようございます。
藤本:おはようございます。よろしくお願いいたします。
笑福亭・中村:こちらこそ、よろしくお願いします。
笑福亭:えー、「うぃすたりあぶっく」とございますけれども。まず、こちらってどういうところですか?
藤本:当事者が運営している、NPO法人なんですけども。
特に今は、商品のパッケージの情報とかを、目が悪くて見えない人、読めない人が、その情報が読めるように情報を提供させて頂いています。
笑福亭:なるほどなるほど。
藤本:それを、パソコンや携帯電話、スマートフォンなどの音声機能のあるもので読んで頂けるようにしていることです。
笑福亭:なるほどね、今までそういったことがなかったんでしょうね。
ですから、こういったことがあると非常に便利だと思うんですけども。
あの商品のパッケージって、僕らは普通にまぁ見て、「あぁこういうもんなんだなぁ」と感じたりするんですけど、そういうもののパッケージですね。
他に、読み取るというか、そういう方法は無かったんですか?
藤本:携帯電話のバーコード読み取りで、「バーコードを読み込んで商品情報を読む方法」もあるんですが、ちょっとまだまだ情報が少ないですね。
それと、OCRと言って、「画像を撮って文字化する方法」もあるんですが、複雑な表示だったり、形状が立体だったりするとほとんど読み取れないということですね。
笑福亭:はいはい。それをまぁ、こういう一つの音声ということでパソコンやスマートフォンを使って読み取ることができるということですから、「非常にいいな」と思うんですが。
やっぱこういったサービスっていうのは、これからもっともっと必要だと考えられたんですか?
藤本:はい。必要だと思いますし、そういう方向に向かっているところももうありますので。
笑福亭:はい。もう、ずいぶんそういう方向に向いてるんですか? 今現在。
藤本:まだまだ向いてないと思います、私達がやってる中でもそのような反応は少ないと思いますね。
もしホームページで企業が提供していたとしても、「なかなかそのホームページに音声だけではたどり着けない。」っていうのが現状だと思いますね。
笑福亭・中村:あーなるほどね。
藤本:ほんとは、「100パーセントそういったことが可能になればいいな」なんて思うんですけど。
笑福亭:ええ。どうでしょう。いろんな情報得る中でですね、問題になることって何かありますか?
藤本:問題になることは、「その商品の注意書きが読めないとやっぱり安全が守れないのかな」と思いますし、
読めれば安心して使えるし。もっと楽しいことも出来てくると思いますね。
笑福亭:なるほどね。
藤本:見えないと楽しみも少ないですから、そういう楽しいことが増えればもっといい方向に進むんだと思います。
笑福亭:たとえば、ホームページなんかでね、「情報検索する」といいましょうか? 「音声でやっていただける」というようなこともあると思うんですが、ホームページ上で難しいこととかありますか?
藤本:やはり画像が音声で読まないですし、それと最近では、ホームページが長いとか、広告が多いというのがかなり問題になってますね。
笑福亭:はいはい。「広告が多い」ということが、どう問題なんですか?
藤本:広告ばかりを読んでて、本文が読めない。
笑福亭:あー、なるほどなるほど。
中村:あー、行きづらい。
笑福亭:たしかにねー。
あの宣伝。宣伝ばっかりで一番肝心な部分にたどりつくまでに?
藤本:そうです。時間かかるんです。
笑福亭:かかりますよね。こりゃもうおっしゃるとおりや思いますね。
でまぁそういう状況変えたいということで、いつごろから始められたんですか?
藤本:これはですね、二年ほど前に始めたんですが、一時、ちょっと震災の影響で縮小してる時期もありました。
笑福亭:あーそうですか。で、二年前ぐらいから始め、まだまだこれからって感じなんですかね?
藤本:ええ、そうなんですけれども、新たな方向にも考えなければいけないとは思ってます。
笑福亭:そうですね。実際ポイントと言いましょうか、サポートしてくれる人とかね? 助けてくれる人なんかもいるんちゃうかいな? なんって思ったりするんですけどどうですか?
藤本:やっぱりボランティアで情報を編集して頂くって方も居ると思います。
笑福亭:ただ、あと一人で生活してらっしゃる方なんかにとってはすごくいいのかわかりませんしね?
ご家族で助けてもらえたり、周りに今おっしゃったようにボランティアでやってくれはる方がいてはる人ばっかりとは限らないと思うんですけども。
ねえ。
藤本:はい。まあ、そういう人が自分の力でパソコンを使って情報を読みに行って、そこの中の使い方なんかを読んで、自分で使える様になってもらえたらなと思ってます。
笑福亭:そうですね。あと視覚に障害を今お持ちの方っていうようなお話の伺い方してますけども、それ以外にもどうでしょう、なんか利用してらっしゃる方っていらっしゃるんですか?
藤本:一部確認できていないものもあるんですが、まず高齢者の方ですね。文字が小さくて読めない方も読めますし。
笑福亭・中村:なるほどなるほど。はい。
藤本:その次が読字障害って言って、目は見えるんですが、文字を文字として認識できない人もいるんですね。
笑福亭:ほうほう、なるほど。
藤本:ディスレクシアとも言いますけども。それと、日本語が読めない外国人の方。
笑福亭:あーそうかそうか。そういう方々にとったらこういう便利なもんあるといいかもわかりませんね。
藤本:はい。翻訳して読んでるのかなと思ってます。
笑福亭:はい。パッケージがありますけども、この情報なんですが音声に変えるときにですね、どんな点に気を配って注意してはるんですかね?
藤本:まず、できるだけパッケージの内容に忠実に編集するよう心がけてます。
それから、音声にうまくならない物は、修正していくと言う形をとってます。
そしてまず、利用者が一番読みたいと思っている「主なポイントや注意書き、使い方、成分その他を主にやってます。
笑福亭:なるほど、うーん。これね、物にも商品にもよると思うんですけど。
たとえばお薬とかそういったものやと、そういう成分だとか、注意書きってのは非常に大事ですから、こういうものの方がもっともっと進んでいくといいですよね。
藤本:そうですね。やっぱり薬なんかの場合一部ホームページに出てる物もあるんですが、そこに音声だけではそういうページになかなかたどり着けないことと、
笑福亭:中々たどり着けないね。
藤本:それが読めないデータ形式で提供されてる、画像なんかで提供されていることが多いので、かなり問題だと思います。
笑福亭:ね。より詳しく音声でね。それも今おっしゃったように忠実にっていうの。これ非常に大事なような気がするんですが、
実際利用してらっしゃる皆さんって、なにかおっしゃってますか?
藤本:けっこう「ありがとうございました」とか、喜ばれてるようです。(あっそうですか)
他のホームページなんかを見るとですね、「こんな情報が欲しかった」とか、「ありそうで無かった情報」とかという風にブログに書かれている例があると思います。
笑福亭:なるほどねぇ。今ね、お話伺っていろんな商品もあると思うんですが、この商品の情報ですね、どれぐらいアップされてるんですか?
藤本:今は200点程度ですかね。はい。情報をいつも更新していますし、次から次へ商品出てますし、一年以上経過した物は自動的に消えていきますもので。
笑福亭:ああ。そうなんですか。
はい、それと企業の了解が得られない物は公開できていませんので。
だからその程度で留まってます。
笑福亭:じゃあこれ、200すこしぐらいやと商品の数全体から見るとですよ、もっともっと多い方がというか、少ないんじゃないですか? 逆に言うと。
藤本:ええ、中々編集までに手間もかかります。
つまり、商品情報を編集して企業に了解を得るまでに修正もありますし、それに時間がかかるっていうことですね。
笑福亭:手間ねぇ。確かにそうですね。
どういった商品が主ですか?
藤本:主な商品としては、生活用品とか身近な食品ですね。
特に簡単に使える物。一般に出回り誰もが使って昔から有るものとか。
それとか、工夫されてて便利で使えるもの。
一般の方に使える便利なものは障害者にも便利になってきますので。
そういう所をポイントとしてます。
笑福亭:先ほどね、「企業さんの協力」というの? 言ってはったんけど協力が無いと難しいですか?
藤本:はい、やはり法律上は障害者が利用するものであっても勝手に編集したり公開したりすることはできませんので。
笑福亭:ああ、そうか。
藤本:「了解がないとここのページには載らない」ってことが原則です。
笑福亭:これね、じゃあ今後どうやって行ったらいいんですか? どうすればいいですかね?
藤本:やはり、もっと協力が増えて、安全で安心して使えて、もっと楽しい商品になるようになればいいなと思ってます。
笑福亭:ね、企業の協力って大きいですね。
、じゃあそういう意味ではそこがもうちょっと協力していただけるようになると、もっともっと前に進んでくのかもわかりませんけども。まあー企業が協力していろんな数・掲載する数なんかも増えてくると、どうでしょう。みなさんにとってはいいことも増えてくるんじゃないですか?
藤本:はい。もっと増えればもっと便利に、もっと早く、確実な便利なページになってくると思いますね。
笑福亭:ね。そうなればいいんですけども、まだまだそうなるためには時間かかりそうですね。
藤本:どうでしょうね、最近やっと関心が高まりかけてますので。「これを機会にもっと増えればな」っと思ってます。
笑福亭:うん!まあ、こういった所でお話しして頂くってことも、一歩前に進むきっかけになるかもわかりませんのでね
あとどうでしょう。ラジオお聞きのみなさんとか、我々にできる様な何かお手伝いさせていただける様なことありますか?
藤本:はい。まず「こういうページがある」ということを広げて頂ければありがたいです。
ユーザーの方からはホームページにアクセスして頂いて、ご意見を挙げて頂けるとありがたいです。出来るものから改善していきます。
笑福亭:ええ。あとまあ、こういったことってお金もかかると思うんですが、
「立ち入ったこと聞いて失礼やなあ」と思うんですが、「資金面」ってどうされてるんですか?
藤本:はい、やはり資金面は助成金なんかをお願いしてるんですが。
全国の視覚障害者を対象にしているとなかなか得られることは少ないので、皆さんから協力を得られたらありがたいと思っております。
藤本:それともう一つ、こう言うことに関わってくださる方。人材のほうです。人のほうです。
笑福亭:スタッフ。スタッフのお手伝いして頂ける方々ですね。
藤本:はい、そうです。
笑福亭:そういう方も、できたら協力して欲しいってことですね?
じゃあ、そういった全てのことについて「もっと詳しく教えてほしい。」とか、「協力したいねん。」という方もいらっしゃると思うんですが、どちらにお問い合わせさせて頂いたらいいんですか?
藤本:ホームページで、ひらがなで「うぃすたりあぶっく」と検索して頂いて、そのページから問い合わせ下さい。
で、この商品情報は、トップページの中から「商品パッケージ情報」と言う所から入って下さい。
笑福亭:はい。それで判るようになっておりますので、どうぞ皆さんよろしくお願いいたします。
中村:お願いします。
笑福亭:どうも今朝は、ありがとうございました。お世話になりました。
藤本:ありがとうございました。はい、よろしくお願いいたします。
中村:はい、今ありましたホームページですが、ひらがなで「うぃすたりあぶっく」です。「う」の後は小さい「い」になります。
「うぃすたりあぶっく」と検索していただくといいかと思います。
今朝はNPO法人「うぃすたりあぶっく」の藤本明成さんにお話しを伺いました。
以上、ほっかほっか噺の朝ごはんのコーナーでした。
♪「笑福亭こうへいのほっかほっかラジオ、KBS京都がお送りしています。」